失敗しない口ゴボの矯正

矯正治療で口ゴボ悪化?!

   
信じられないかもしれませんが、矯正治療でのこうした失敗は少なくありません。ネット上でもよく見かけるほど身近な問題です。

口ゴボ(ゴボ口)とは、口元が鼻と同じくらい突き出た状態のことを言います。下のイラストのように、口を閉じると顕著にあらわれる症状です。
 

キレイな横顔と口ゴボ

ゴリラ顔」あまりにひどい表現ですが、鼻の下が長く見えることから、そう呼ばれることもあります。

ゴリラの口元(口ゴボ)

  
ではなぜ、矯正治療で口ゴボが悪化してしまうのでしょうか?

失敗を招いてしまった原因として、

 

歯を並べるスペース不十分だった

   
これが根底にあります。

口ゴボが起こるのは、上下の前歯が外側に傾いて飛び出てしまう(出っ歯になる)から。そして前歯が傾いてしまうのは、あごが小さくスペースが不十分で、歯をきれいに並べられないからです。

スペース足りないせいで、歯が外側に傾いて前方に飛び出してしまう、というわけです。

言い換えれば、歯をきれいに並べるスペースを十分にとり、傾いている歯を引っ込めれば口ゴボは治せます。しかし残念ながら、このスペースをうまく確保できないまま矯正を進め、口ゴボがかえって悪化するケースもあるのです。

口ゴボが悪化した失敗

どうして矯正治療が失敗してしまうのか、その理由を見ていきましょう。

スペースを考えずに前歯矯正した

歯並びの図

前歯のみを矯正する場合、一般的にIPRと呼ばれる方法が用いられます。これは、歯と歯の間を少し削ってスペースを確保する治療法です。

ところが、IPRで前歯を削れる量は約0.1〜0.3mmとごくわずか。確保できるスペースはそれほど多くありません。

そのため十分なスペースが確保できないまま歯を動かさなければならず、結果、前歯が斜めに飛び出てしまうことがあるのです。

こうした失敗は、前歯だけを動かす「インビザラインGo」「キレイライン」「Oh my teeth」などのマウスピース矯正でよく見られます。

非抜歯矯正を強引にした

歯が外側に飛び出すイメージ

歯を抜かずに歯並びを整えられる「非抜歯矯正」が注目を浴びていますが、すべての方に適応できる治療ではありません。

例えば口ゴボの方は、先に抜歯して十分なスペースを確保しなければ、矯正できないケースもあります。

にもかかわらず、誤って非抜歯矯正で治療できる」と診断してしまうと、スペースが不足したまま無理に歯を動かすことに。結果、歯が外側に傾いて飛び出してしまう場合があります。

拡大床で歯列を広げすぎた

拡大床

前歯だけをマウスピース矯正や非抜歯矯正で動かす際、スペースを確保するために「拡大床」という装置を使用する場合があります。これにより、歯列(あごのアーチ)を外側に拡大することが可能です。

しかし、拡大床を適応できるケースは限定されます。あごの骨が成長しきった大人の方の場合、歯列を広げすぎると歯が外側に傾いて口ゴボが悪化してしまう懸念があるのです。

適応外だけど強引にマウスピース矯正をした

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明で目立たないなど多くの利点がある治療法です。しかし、適応できない症例もあります。

例えば歯並びがかなり乱れている場合は、インプラント矯正などを組み合わせないと対応できないケースも。

こうした適応外の症例で、診断を間違い強引にマウスピース矯正だけで進めてしまうと、口ゴボが悪化してしまうことがあるのです。

   
   
どの症例でも、矯正治療が失敗に終わってしまったのは、歯科医師の診断治療計画誤っていたことが原因です。

せっかく矯正したのに口ゴボが悪化した。そう後悔しないよう、患者さんの症状に合った診断をくだし、適切な治療計画を立てられる歯科医師に任せるほうが良いと言えます。

歯科医師選びのポイント

では、患者さんの症状に合った診断をくだし、適切な治療計画を立てられるのはどんな歯科医師なのでしょうか?

以下で詳しく解説いたします。

AIを鵜呑みにしない

AIによる矯正シミュレーション

マウスピース矯正では、治療計画のベースを作成する際にAIを導入しています。

何百万という過去の症例がインプットされており、どう治療を進めるべきかを提案してくれる画期的なシステムです。

しかし、注意すべき点もあります。AIは完璧ではないため、提案が誤っている可能性もあることです。

鵜呑みにせず、治療計画の「ベース」とするだけに留めなければなりません。

しかし経験が浅い歯科医師の中には、AIの提案を鵜呑みにしてしまう人が少なくありません。これが失敗につながるのです。

AIの提案を参考にしつつも、自身の診断知見を反映させ、治療計画を完成させる

これができる歯科医師を選ぶと良いでしょう。

ワイヤー矯正の実績がある

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は昔から行われている基本的な矯正法です。

AIシステムを活用するマウスピース矯正とは違い、歯科医師の手で治療計画を立案しなければなりません。

つまり、AIに頼らずとも適切な治療計画を立てられる知識・技術を有しているのです。

ワイヤー矯正の実績がある歯科医師なら、マウスピース矯正での治療も安心して受けられることと思います。

現在の治療メニューになくても、その歯科医師が過去にワイヤー矯正で歯並びを治した経験・実績があるのか確認するのがよいでしょう。

なお当院では、過去にはワイヤー矯正を行っていましたが、現在は取り扱っておりません。

なぜなら、マウスピース矯正にインプラント矯正を組み合わせることで、ほとんどの歯並びを治せるようになったからです。しかしワイヤー矯正の経験も豊富ですのでご安心ください。

検査時にCTを使用している

CT撮影機器

CTとは、歯の角度や位置、あごの状態などを正確に把握できる機器です。

適切な治療計画を立てるためには、これらの情報をCTで入手する必要があります。一般的なレントゲンの検査だけでは不十分なのです。

そのため、CT撮影による検査結果をもとに治療計画を練っている歯科医師に、治療を任せることをおすすめします。

マウスピース矯正以外の方法も提案できる

インプラント矯正

マウスピース矯正しか対応できない歯科医師は、ほかに選択肢がないせいでマウスピース矯正を強引に進めてしまい、失敗に陥りがちです。

その点、インプラント矯正等の他の治療方法に精通した歯科医師は、無理にマウスピース矯正を進めることなく、適切な代替案を提案してくれます。

あなたの症状がマウスピース矯正の適応外だった場合も、安心いただけるでしょう。

 

まとめ


矯正治療を成功させるには、患者さんの症状に合った診断をくだせて、適切な治療計画を立てられる知識・技術のある歯科医師を選ぶ必要があります。

「どこの歯医者さんでも治療結果は同じ」では決してないと、ぜひ知っておいてください。

でないと、せっかく矯正したのに口ゴボ悪化した…といった失敗を招きかねません。

なお、歯科医師を選ぶ際に注目すべきポイントは以下の4つです。

  • AIを鵜呑みにしない
  • ワイヤー矯正の実績がある
  • 検査時にCTを使用している
  • マウスピース矯正以外の方法も提案できる

矯正治療で後悔しないためにも、こちらを参考に歯科医師を選ぶようにしましょう。

 

もちろん、当院でも口ゴボの矯正治療が可能です。無料の矯正相談を行っておりますので、歯並びについてお悩みの方はぜひご相談ください。以下のボタンからお申込みいただけます。

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